昔バンドをやっていた

その時の事を思い出して追憶を記します。少しですが曲も。

ついに加入

そんな状態が結構長い間続いたが、ついにその時が来た。メン募に募集してきたドラマーと夜仕事中にこっそり電話したのを今でも覚えている。同じ大学に通うBaとDrの二人だそうだ。Drの彼は、早い・激しい曲が得意だと言う。素人な私はそれだけ聞いて「おぉ~すげー」と思ったが後で相方に話したら、ドラムはゆっくりな曲の方が難しいそうで、早いの得意だけどゆっくりが苦手って人はリズム感がイマイチなのかもと言っていた。なるほどな~と思いつつも迎えた対面の日。先方の要望で会うのはカラオケで歌も聞かせてほしいとの事、そこそこ大きいターミナル駅近辺で待ち合わせて適当なカラオケに入った。Baの人は普通のイケメンさん、Drは金髪ロンゲで背も高い人だ。話した感じは好印象なお二人、音楽的な方向性もあっている。話をしてこちらの作った2曲を聞いてもらう。感想とかは覚えてないな。そして私が1曲歌い後はお話し合いで、お互い良かったら次はこちらの曲を向こうに練習してもらってスタジオで合わせてみましょうとなった。
即決だったか後で連絡か忘れたが、また会ってスタジオで合わせる事になった。後日合わせた時のことはスタジオが結構広くて、ベースアンプがトレースエリオットで緑の文字がカッコイイなと思ったこと位しか覚えていないが、めでたく一緒にやっていこうとなった。帰りに相方が「上手い下手は置いといて、人の曲を短期間でちゃんと練習してきてアレンジも加えてた、やる気あって良いね!」と珍しく褒めていた。珍しく。とにかくこれでようやくメンバー4人が揃いスタート地点に立てたという事、これからの事を考えると期待で胸がいっぱいだった。その時は。

メンバー募集

 なかなか上手くいかないのはメンバー募集だった。思えば終始これに悩まされていた気がする。募集はインターネット上でいくつかのサイトに募集を載せて、HPも簡単に作っていた。ネット上のみでかなり簡単に募集しただけだったが意外と反応はあったと思う。大体月に1回位だったか、募集してきた人に会いに相方を車に乗せて近場から遠くまで色々なとこに行っていた。一人の人もいればリズム隊二人のコンビも意外といた。お話する場所や内容も様々で、ファストフードなどで話をして曲を聞かせたり(大体これ)、向こうも作った曲を持ってきてこれも歌えるかといってきたり、カラオケに入って歌を聞かせてくれと言われたり、スタジオでアドリブで合わせてみようって人もいた。色々な人と話せて勉強になったし楽しかった気がする。爽やかなお兄さんから、真夏でも上下真っ黒な服で現れた金髪の人、話し方がおかしいのは素なのかキャラなのか分からない人など、年齢も含め様々な人と会った。よくミュージシャンは個性的な人が多い(偏見?)ような話を聞くが、この人とは組みたくないなと思うような初対面から嫌な感じの人はたった一人しかいなかった。
まぁとにかく面接はいっぱいした(された)が一緒にやってみようとは中々ならなかった。

給料全振り

音源もせっかくならCDにしたいと思い、当時まだまだ高級品だったCD-Rを導入した。今は無きスカジーでの接続だった為SCSIボードとセットで安いやつでも3万以上。今ならBD-R買ってもお釣りがくるな。そして相方の機材もどんどんパワーアップしていった。彼は歴も長いので初めから色々持っていたがある時マーシャルのヘッドアンプを購入し、その後キャビネットも買っていたのはびっくりした。おかげでスタジオでなくてもマイク立てて録音できるようになった。そして彼はメインのギターでレスポールを持っていたが、ビジュアル系にはあまり合わないとフライングVも買っていた。当時詳しくなかった私はギブソンの値段を聞いて衝撃を受けた。
私も毎月結構な額を機材などに使っていたが、彼はその上をいっていて今風?に言えば給料音楽に全振りだった。

まぁそんな感じで宅禄からの音源作りは順調だった。その作業全般が楽しくなかなかに充実していたと思う。

もう少し音を豪華にしたかった

あとは欲を言えばもう少し他の音も重ねたかった。
どの曲もボーカル、ギター2本、ベース、ドラムの5トラックだったがシンセとか重ねてどうなるか色々やってみたかった。相方なら演奏でも打ち込みでも可能だろうと軽く頼んでみた事はあったがあまり乗り気じゃなかった。ボーカル以外ほぼ全部彼の仕事だったので大変なのもあっただろうが彼は若干面倒くさがりな所があった。以前に録音した曲の最後の方でベースの音が外れていたので、その部分だけちょっと弾けば直せるから直そう、と言っても「最後だけだし平気だよ」とか言ってやってくれないし、初期の録音環境で録った曲を取り直そうと言ってもなかなか進まなかった。まぁ大事なところは直してくれるし、私もボーカルや曲の処理で直せるのに面倒くさがる時もあったのでお互い様か。私が何か少しでも演奏などできていればと当時は思ったものだ。

当時使っていた機材など

エフェクター

・ZOOM RFX2000

マルチエフェクター これのプレートリバーブが私の声と一番相性が良かった

・ZOOM 1201
マルチエフェクター ZOOMがなんで二つあるのか? 

・JoeMeek VC3Q
マイクプリアンプ NT-1用に買ったが使いやすかった。サイズがハーフラックなので収まりが悪いのが残念

dbx 286A
マイクプリアンプ 

dbx 266XL
コンプレッサー どう使っていたか忘れた
・他にもグライコを持っていたが何だったか忘れた

これらの機材を3U位のラックにセットしてスタジオとかに持っていくと

謎の出来るバンド感が醸し出される!

 

※ダイレクトボックス
・SANSAMP BASS DRIVER DI 
当時調べたら、「ベースはこれ通すだけでOK」とか書いてあり評判も良かったので買った。たしかに評判通りで外観も好きだったな。現在もそっくりな後継機があるみたい

 

​※ヘッドホン
SONY MDR-7506
モニター用として定番を購入。これだけは今でも手元にある。
調べたら今でも同じ物が販売されているみたい

※マイク

SHURE SM58

お馴染みの58。スイッチ付き。最初の頃に買った覚えがある。録音にもスタジオにも重宝した。

​・SHURE SM57

ウィンドスクリーンの無い楽器用のマイク。

主にギターの録音に使っていた。が、スクリーンを付けるとボーカルにも意外と良くて上の58より万能だと思う

​・SHURE BETA 57A

楽器でもボーカルでも。良くも悪くもなかった気がするが見た目は好きだった

​・AKG D112

バス用のマイクとして買った。上の57等と組み合わせていって、いずれはドラムも録音しようと企んでいたがその機会は訪れなかった・・

​・RODE NT-1

コンデンサーマイク ボーカル録音用にコンデンサーマイクを試してみたくて、安価だけどまぁ使えそうなこれを買ってみた。それっぽい歌がクリアに録れて満足したが、ダイナミックマイクでも別に良いような気もした。そんな繊細な声でもないしね。

 

※​​DTM

​ローランド ミュージ郎 

SC-88Pro

Cakewalk home studio

DTMの入門セット。MIDI音源とシーケンスソフトが入っていて色々できる!が私には打ち込み無理だった。無理なのに買うなよ。今思うと勿体ない

​・ローランド UA-100

オーディオインターフェース 最初はこれで楽器を繋げて録音。ラインだと特にギターの音が違う
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MTR

FOSTEX FD-8

PCでの限界を感じて買ったHDDの8トラックMTR。当時はローランドのVSシリーズが定番だったと思う(多分)がかなりお高く、機能も色々ついていて使いこなせないと思い、見た感じ操作しやすそうでローランドの半額位で買えるこれにした。
思った通り機能は必要最低限あって操作も分かりやすかった。宅禄、スタジオ、ライブと大活躍。唯一の欠点は、バックアップを取るのに外付けのDATかMOが必要だった事。どちらも微妙なメディアだったがどちらかといえばDATが欲しかった、というか使ってみたかった。が、MOの方がPCでも使えるかなと思い迷った挙句にMOドライブを買った。結局PCで使うことはほとんど無かったが。

​・ケース SKB 19-3S 

FD-8のケースが無かった(オプションでも無い!)ので、このケースを買って中にスポンジ買ってきてはめて、型をくり抜いて自作したら、思った以上にクオリティが高いケースが出来た。これを見た人が自作と知ると「市販品かと思った」と褒めてくれる。
もっと曲や歌を褒めてくれても良いんだよ・・
 

機材をそろえて

導入した順番は合っているか怪しいが、PCが貧弱な上安定性に欠ける(ブルースクリーンからの再インストールを何回した事か・・)ので、専用機としてHDDのMTRを導入し、ボーカルにはコンデンサーマイクを、ギターはマイクを立てて、ベースはラインでも定番のDIを通して音を録り、ドラムは変わらず打ち込みだけどリズムマシンの方が音が良かったのでそれにして(相方が打ち込みが楽だからなのもあった)、最低限の処理ができるよう、マルチエフェクターイコライザー、コンプレッサと揃えていった。その頃にはある程度満足する音質のものが録れるようになっていた。

録音、音質の追及

私もできる事はしようと思い演奏・打ち込み以外で頑張ることにした。
初めの曲はケークウォークでギター、ベース共に相方が弾いたのをライン録音、ボーカルはSM58で録った。相方が「パソコンでマルチトラックが録れるのか!」と驚いていたのを覚えている。彼の持っているMTRはカセットテープで4トラック録れるものだと言う。まぁその時の私は意味をあまり理解してなかったと思う。トラックいくつまで録れるのかとか聞かれてもさっぱりだったな。

曲の処理は、当時レコーディングエンジニアの方が、録音からマスタリングまで詳しく載せているサイトがあったのでそれらを参考に私が頑張った。(探したらTさんのサイトはまだあったが、Fさんのサイトはもう無いようだ。当時職場のプリンターで全部印刷した覚えがある)

とりあえずボーカルを馴染ませる為にケークウォーク上でボーカルにリバーブをかけたりしてみた。ライン録音だと弦楽器の音もショボいし、ボーカルもリバーブ効き過ぎだけど、まぁ人に聞かせられるくらいにはなったかなと。そこからだんだんと音質の追及が始まった。と言っても大したレベルではないし機器も安価なものだが、エンジニアさんのサイトなどを見て、給料が入るたび当時品揃えが良くそこらの楽器店より安かったサウンドハウスという成田にある店で色々買い揃えていった。